夏休みを利用して富山県に旅行に行ってきましたので、何回かに分けて富山県内のお出かけスポットをご紹介したいと思います。
1回目となる今回は日本の歴史公園100選に選出され、2013年の第29回都市公園コンクールにおいて最高賞である国土交通大臣賞を受賞した「富山県富岩運河環水公園」をご紹介します。
富山県富岩運河環水公園の概要
富山県富岩運河環水公園は、富山市街地と岩瀬港を結ぶ「富岩運河」の船溜まり(船舶を停泊させる水域)と運河沿岸を整備した富山県立の都市公園です。開園は1997年。面積は9.7haで、東京ドーム2個分くらいの大きさです。
なお、公園の種類については以下にまとめておりますのでご参照いただければと思います。
富山県富岩運河環水公園は「カナルパーク」や「環水公園」の名前でも親しまれており、市民の憩いの場として利用されています。また、「富山」駅からのアクセスも良く観光名所にもなっています。
富山県富岩運河環水公園の歴史
富山市は昔から神通川の氾濫による洪水に悩まさせていたようです。現在の神通川は富山市街の西側を南から北に向かってほぼ真っすぐ流れていますが、当時は「富山」駅をぐるっと巻くように歪曲したような形状をしており、神通川が氾濫すると富山市街は洪水の被害をモロに受けてしまったようです。
そこで、明治後期に現在の神通川の部分に真っすぐな細長い水路を作って、水の流れの力で土砂を削っていく馳越(はせこし)工法という工法を利用して、新たな神通川を作り、旧神通川の歪曲を是正する改修工事を実施しました。さらに岩瀬港から富山市街に向けて運河を作り、運河を掘った土砂を使って歪曲部分を埋め立てることで新しい市街地を整備すると同時に出来上がった富岩運河の周辺に工場を誘致しました。
時は流れ、昭和になると物流の主役が水運からトラック輸送へと変わり、モノを運ぶ運河の役割は終わろうとしていました。富岩運河および船溜まりは公園および観光名所へと再整備されました。
そんなふうにして現在の富山県富岩運河環水公園が出来上がったわけです。
富山県富岩運河環水公園の施設
公園内は運河および船溜まりを囲うように芝生と樹木が生い茂っており、とてもきれいな公園になっています。公園内の主な施設は以下のとおり。
富岩運河
富岩運河は岩瀬港まで約5.1mに亘って続いています。船溜まりの部分から下流の中島閘門まで約1.8kmが散策路として整備されています。
天門橋
天門橋は富山県富岩運河環水公園のシンボルで、橋長は58m、橋の両端に展望台を備えた美しい形状をしています。展望台は高さ20.4mあり、公園を一望できます。両端の2つの展望台には糸電話が渡されており、それぞれのバルコニーにいながら話をできるようになっています。実際にやってみたところ、風の音が大きかったですが反対側の展望台からの声がしっかりと聞こえました。この糸電話は「赤い糸電話」と言って愛の告白スポットになっているようです。
泉と滝の広場
直径33.5mの大きな水盤から落下高3.7mを水が流れ落ちる、水のカーテンと湧水の広場です。富岩運河の最上流に位置しており、河川の最上流部にある滝がモチーフになっています。
あいの島・バードサンクチュアリ
船溜まり部分に浮かぶ人口の島「あいの島」の北側に位置し、野鳥の楽園になっています。野鳥観察舎が設置されており、バードウォッチングを楽しむことができます。
スターバックスコーヒー富山環水公園店
水辺にあるカフェで、「世界一美しいスタバ」と言われています。スターバックスコーヒー富山環水公園店については別の記事でもご紹介したいと思います。
キュイジーヌフランセーズ・ラ・シャンス
著名な坂井宏行シェフが監修するフレンチレストランです。スターバックスコーヒー富山環水公園店と同様、水辺にあり、建物はガラス張りの開放的な形状をしています。食事はもちろん結婚式の披露宴などでも利用することができます。
ということで今回は富山お出かけスポット第一弾として、富山県富岩運河環水公園をご紹介しました。とても気持ちのいいところなので、是非、富山に行かれた際には是非、行ってみてください。